Glovia myelin research institute

α-GPCを摂取し、OPCの分化・成熟を促す

α-GPCはOPCを分化・成熟させ、オリゴデンドロサイトをつくる

私たちは、α-GPC(α-グリセロホスホコリン)にも注目しています。α-GPCは、OPCがミエリン形成担当細胞(オリゴデンドロサイト)になる分化を促進し、再ミエリン化に必要なオリゴデンドロサイトを早く作ります。

α-GPCは脂質で、膜の構成成分であるコリンやホスファチジルコリン合成に欠かせないものです。α-GPCが欠損すると、脳では顕著な脱髄を起こし、肝臓は脂肪肝になります*5

オリゴデンドロサイトが再ミエリン化を行うとき、軸索を巻くため、自分の細胞体の600~800倍もの大きな風呂敷のような膜を作ります(図版⑩参照)。膜は絶縁体になることから、70~80%が脂質から成ります。その中でも、リン脂質が重要です。

*5 SCIENTIFIC REPORT 6:20995 DOI:10.1038 srep20995

イタリアでは、認知症患者に大量のα-GPCを投与していた

1970年代のイタリアでは、認知症の患者さんに、1000㎎もの大量のα-GPCを投与していた例があります。彼らがα-GPCの大量投与を行った理由は、認知症になると脳内にコリンが不足し、アセチルコリンが作られなくなることにありました。

現在、アルツハイマー型認知症の治療薬として4薬ありますが、3薬はアセチルコリン分解酵素の阻害剤です。この酵素を阻害することにより、脳内にアセチルコリンを増加させることが薬の狙いです。イタリアでも、脳内にアセチルコリンを作るために、α-GPCの大量投与を行っていたわけです。イタリアの大量投与では、それなりの効果があったと報告されています。ただこれほどの大量投与になると、副作用が懸念されます。イタリアのこのケースではないものの、事実、血圧に影響が出る副作用が報告されています。再ミエリン化でのα-GPCは、膜の構成成分としての摂取を考えます。イタリアの例のような大量摂取をする必要はないと考えています。

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